こんにちは、Rinoです。
東京アートブックフェアで出会うことができた、たくさんの素敵なアートブックや海外の作家たち。
印刷や製本がアイディアに富んでいて面白いので、ぜひここで詳しく紹介させてください…!(伝えたいことが多すぎてSNSのサイズ感に収まらなかった)
ちなみに、フェアについてはこちらの記事もどうぞ。
インドネシアのクルプッが封入された本 “Label Kerupuk”
インドネシアのヴィンテージ・ラベルやステッカーのアーカイブに特化したプラットフォーム、Grafis Nusantaraで購入した本はとてもユニーク。
まず初見のビジュアルがとてもインパクトあります。
このカラフルな物体、なんだと思います……?
正解は、インドネシアの食卓に欠かせない揚げ煎餅、クルプッ。
このクルプッは油で揚げると膨らみます。(インドネシア料理店や中華料理店で食べたことがある方もいらっしゃるかも)
揚げてみたいけどしばらくこのまま飾っておくことにします。
本の中身はクルプッのラベルコレクションになっています。ラベルはAtras Alwafiのコレクションの協力を得て制作されたそうで、コレクターのインタビューも収録。テキストはインドネシア語と英語のバイリンガルになっています。
そして、この本はデザインがとにかく面白い!
表紙がなんとステッカーになっています。
これ、ラベルのイラストの部分が全部剥がせるんですよ、楽しいでしょ。
私が以前作ったzineにもシールのページがあるんですけど、それをもっと思い切った形でやっていてすごいなーと思いました。これは思いつかなかった。
中身はおそらくリソグラフ印刷(か特色印刷)。レトロな風合いのカラーがヴィンテージラベルの懐かしくてポップな雰囲気にとてもマッチしています。
インドネシアのタバコのラベルはキュート “Label Kretek”
同じくGrafis Nusantaraでもう一冊購入しました。
こちらは、ジャワ島で主に生産されているクローブシガレット「Kretek」のラベルコレクション。
まず、シガレットケースのようなBOXがめちゃめちゃ可愛いくて目に留まります。
箱の角度を変えると、女性がタバコを吸っているアニメーションのように見えるのも面白いアイディア。
中のカードは変えることができて、全部で8種類のアニメーションが楽しめます。すごいサービス精神と遊び心。
ケースの中には本が入っているのですが、これもとても豪華!
表紙カバーがメタリック紙のエンボス加工、カバーを取るとボール紙に銀の箔押し、装丁はおそらくコデックス装という、夢のような特殊加工のオンパレードです。日本で作ったらめちゃめちゃお金かかりそう……!
そして、インドネシアのヴィンテージたばこラベルのイラストって、本当に可愛いんです。
可愛さとかっこよさのバランスが絶妙。これは新発見でした。
手巻きタバコの作り方と巻紙が封入されているページもあったりして、こういう遊び心、ほんと好きです。
ご紹介した二冊とも、日本ではなかなか取り扱いの無い本だと思うので、ぜひこういったフェアで出会ったら思い切って買ってみてください。
無料とは思えないクオリティ、BAUMの“ Trees:Five Perspectives”
資生堂から出ている、「樹木との共生」をテーマとしたコスメブランド、BAUM。
そのブースでLINE登録すると無料でzineと試供品が貰えるとのことで、頂いたんですけど……
このzine、めちゃめちゃ良かったです!
フリーで貰っちゃっていいのかな、と思うほどのクオリティ。
樹木からインスピレーションを受けた彫刻家や建築芸術家など5人のアーティストのアトリエを訪ね、作家と作品を紹介しているこちらのzine。
アーティストごとに紙のサイズが切り替わっていて、入れ子のような構造になっています。
たっぷりとした余白をとって配置された写真を見ていると、空気感が伝わってきて、作品の世界に引き込まれそう。
紙やインクの匂いなのか、森林を感じます。(とか言って、気のせいだったらどうしましょ)
部屋に飾っておきたくなるような本です。
才能あふれる、世界のアーティストたち
他にも、気になる作家をたくさん見つけました。ネットでは探しきれなかった才能に偶然出会える喜びが凄まじい。
以上なんですが、全体的に思ったのは「もっと英語を勉強して、海外のアーティストやパブリッシャー達と話がしたい!」でした。
薄い会話しかできなくて、もどかしかった……。
4日間を通して、新しい目標が色々と明確になってきた気がします。
私ももっと良いものを生み出したいし、それと同時に、素晴らしい才能のある人たちをたくさんの人に知ってほしい。
興味のある方は、ぜひ次回の東京アートブックフェアの情報をチェックしてみてください。
では、また。