迫りくる父の日
こんにちは、Rinoです。
もうすぐ父の日ですね。
何をあげようかな~と考えて、今年は版画のカードを作ってプレゼントすることにしました。
普段はPCでイラストを描くことが多いので、何か手作業でできることをやりたかったんです。
早速、Amazonで海外の版画キットを購入。普通の木版画はやったことがあるので、何かやった事がないことをしたい、と思いこれを購入しました。

キットの内容は、消しゴムみたいな板が1枚と、刃が2個(細く彫る用、太く彫る用)、軸、説明書、でした。
本当はリノカットをやりたかったんだけど、リノリウム版が手に入らず。木版画が主流の日本において、リノリウム版ってどこの画材屋さんに売っているのでしょうか?
ネットで「リノカット 材料」とか「リノカット 画材」で検索してもなかなか思うようなものが見つかりませんでした。皆さんどう探してるの……?
私はこれを勝手にリノカットのキットだと思い込んで買ったんですが、たぶん違う気が。
消しゴム版画キットな気が。
でも、とにかく、この消しゴムのような版をリノカットということにして彫っていきたいと思います。消しゴム版画も楽しいよね。
版画制作にありがちなミス
まず最初に、下絵を反転することを忘れました。
これは、版画制作のミスあるあるなんじゃないかと思うんですが、文字のあるデザインだと反転が必須です。彫る前に気付いて修正。危なかった!
版に下絵を映し、彫っていきます。彫る時は、白くしたい部分と黒くしたい部分を間違えないようにします。これもミスると詰むので、下絵に色を付けてわかりやすくして対策しました。
あとはひたすら、ざくざく彫るだけ。
これが……ものすごく楽しい。
久しぶりに版画を彫ったけど、楽しい……!
夢中で彫るので、肩と首が犠牲になりますが、完成まで一気に彫り上げます。
個人的には、木版画よりもこっちの方が彫りやすくて好きかも。ゴム版いいかも。
繊細な表現は私の技術が無くてできないのですが、粗くて無骨な感じが出せて、これはこれで凄く面白い表現方法だなと思いました。

プリントもまた楽し
版ができたら、版画用の絵具を付けてプリントしていきます。
普通に小学生が使うような版画用の水性絵具を使ったんですが、これ位のサイズだったらスタンプ台を押し付けても良かったかなと思います。
というか、そっちの方が道具を洗わなくて良いからラクですよね。後で気付きました。
とりあえず、うまく刷り上がるか、ドキドキの瞬間。

多少の潰れや、汚れ、カスレがあってもそれが良い感じでかっこよくなった気がします。
ちょっとヴィンテージ感も出て、インテリアとしても飾れそう。
今ってわざわざ彫らなくてもPhotoshop等で、いわゆる「版画風」とか「スタンプ風」な加工をした絵はすぐに作れるじゃないですか。
デザイナーをしていると、それも加工技術の一つとして使うこともあると思います。
でも、じゃあどうしてそのカスレはそんな形をしているのか、なぜこの位置にこういう汚れが付くのか、っていうことがわかった上でPhotoshopでそれを再現できるようになると、よりリアルな表現に近付くんじゃないかなと思いました。
手を動かすことは学びが多い。
商業デザイナーをしていると、PCを使うことがメインになってしまうけど、個人的にはアナログ表現も好きです。
自分の想像と違う結果になることが、すごく楽しい。そこにそんな線が出るのか……!みたいな。版画は複製できる物だけど、インクの乗り方で一枚一枚微妙に違うのも楽しいことです。
おまけと動画
カードと、もう一つプレゼントを用意。
父の好きな草間彌生さんの画集です。そして父は今、英語の勉強に夢中らしい。
なので、勉強の役に立つように、洋書にしました。

制作の様子をまとめた動画もあります。
父の日に、手作りの版画カード、ぜひ作ってみてはいかがでしょうか?
お子さんはもちろん、
大人も久しぶりに版画をしてみたら、無心に彫る楽しさに意外とハマっちゃうかもしれません。
大人の塗り絵と同じジャンルのリラクゼーションだと、個人的には思ってます。
では、また。